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全部取得条項付き株式はまわりくどい

全部取得条項付株式を発行するにはダミーのA種株を設定して、いったん種類株式発行会社となって、特別決議にて普通株式につき全部取得条項付株式に転換、残ったダミーを普通株式に変更するという段階を踏む。などといったまわりくどい手順になる。
技術的には、転換の時点で発行済が全部取得条項付株式になって、その後スポンサーが普通株の割り当てを受けたときに全部取得条項付株式と普通株式が発行済となる。
それで取り上げるときは自己株式取得となるが、いわゆる財源規制の対象外となる。まさに増減資で血を入れ替える、再生のためのご都合主義的な手法。
そうすると、特別決議にて株主権が強制的に取り上げられてしまうことになるが、同じく特別決議にてウルトラダイリューションな第三者割当や株式併合とかでスクイズアウトもされるわけで、結論は同じか。3分の2ないと、結局追い出されるときは追い出されると。
そのうえで、そういう手段を用いることの正当性につき、裁判所で勝負しろと。
なお特定クラスの株式の一部を別クラスの株式に転換するには、その内容に応じた平等扱いという株主平等原則から外れるので、許容するには解釈上総株主の同意が必要。

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